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■<10月コラム>雇われ社長のリスクとは?リスク回避の方法と雇われ社長のメリット
全ての社長が自分で会社を設立したわけではありません。むしろ、オーナーに雇われた「雇われ社長」も多いのです。雇われ社長にはオーナー社長とは違ったリスクがあります。それを理解し、安心して働けるように工夫しましょう。この記事では、雇われ社長にありがちな危険と、それらを回避する方法について解説していきます。
1.オーナー社長と雇われ社長の違い
最大の違いは「解任の危険があるかどうか」です。オーナー社長の場合、会社は自分の持ち物です。退くかどうかを決めるのは、あくまで自分自身です。しかし、雇われ社長はオーナーに任命され、経営を任されている立場にすぎません。一番権力が強いのはオーナーです。オーナーの意に沿わない行動をとるのであれば、あっさり解任されてしまうリスクをはらんでいます。なお、雇われ社長はオーナーから給料をもらって働いているという形です。名義上は社長になっているものの、普通の従業員と同じくサラリーマンの立場だといえます。
2.雇われ社長のリスク:最終的な決定権が自分にない
経営方針について、雇われ社長には最終的な決定権がありません。なぜなら、その上にオーナーや会長が存在しているからです。雇われ社長は彼らに業務を託され、会社を率いている仕事ではあります。ただ、実質的にはオーナーが経営方針を決めているケースも少なくありません。雇われ社長は上が決めた方針を実行するだけのポジションになってしまうこともありえるのです。「社長になったのだからやりたいように経営ができる」と意気込んでいると、雇われ社長は失望してしまうリスクが出てきます。
3.雇われ社長のリスク:連帯保証人として借金を負うことも
たとえ雇われの立場であっても、社長であることに変わりはありません。融資を受ける際には、連帯保証人に名を連ねることもある役職です。もしも融資を返せないとなれば、雇われ社長が借金を肩代わりしなければならない義務が生じます。また、取引先とのトラブルでも雇われ社長が矢面に立たされます。関係がこじれ、訴訟問題に発展したとき、全ての責任を負わなければいけないのは代表取締役だからです。しかし、雇われ社長の気持ちでいえば「オーナーの意向に従っていただけ」なので、割に合わない事態だともいえるでしょう。
4.雇われ社長のリスクを減らすには
まずは保有する株を多くすることです。株式会社の場合、発言力は株の保有数で決まります。株主総会の決議は持ち株数によって行われるので、オーナーや会長よりも決定権を得ることは可能です。自分の思うように経営方針を決定できるので、社長としてのやりがいを抱けるようになるでしょう。次に、「連帯保証人を断る」のもひとつの方法です。たとえオーナーから強く迫られても、社長は必ず連帯保証人にならないといけないわけではありません。融資を受ける際、細心の注意を払っておけば巨額の借金を肩代わりするような事態も避けられます。
5.雇われ社長のメリット
「経験」は何ものにも代えられないメリットです。経営者になりたい人であれば、雇われの立場であっても貴重な時間を過ごすことができます。しかも、実際に出資しているのはオーナーなので、人のお金で経営を学べる機会です。雇われ社長はプレッシャーが比較的少ない立場ともいえるでしょう。また、どのような形態であれ社長は社長です。事業の問題に向き合っているうち、解決能力が養われていきます。下の役職では気づかなかった点もたくさん見えてきます。オーナーから指導もしてもらえるので、ビジネスパーソンとして大きく成長を遂げられるのです。
リスク回避をしっかりして社長としての経験を積もう
雇われ社長はオーナー社長にないリスクをいくつか背負うこととなります。ただ、これらのリスクは本人の心がけ次第で解消もできます。どのような形式であれ、社長になれるのは貴重な機会です。経営者としてのやりがいを感じ、日々を送れるでしょう。もしも会社経営を行いたいと思っているなら、雇われ社長の誘いも前向きに考えてみるのが得策です。
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